インプラントはどのくらい持ちますか？
インプラントがどれだけ持つかというのは非常に重要な問題で、我々歯医者もインプラントを入れたからには長く利用して欲しいと日夜思っています。しかし、現実にはなかなかインプラントを利用している間にトラブルが起こってしまい、やがてインプラントを交換しなければいけないようなケースが目立ち、残念ながらインプラントを取り除いて治療をやり直さなければいけないようなケースもあり、まだまだインプラントを長く残せる努力をしなければならないと思っています。そこで、今回はみなさんにインプラントがどれだけ持つものなのか、どのようにしたら長持ちするのかといった基本的な基礎知識をご紹介したいと思います。
インプラントの寿命を長持ちさせるためにはインプラント関連のトラブルを回避することが非常に重要です。インプラントを使っていて起こる主なトラブルの代表選手がインプラント周囲炎です。インプラント周囲炎はインプラントの周囲の歯茎に起こる炎症で、このようなトラブルはインプラントの形が原因で起こってしまいます。インプラントというのは天然の歯と比べてやや細身の形になっていて、隣接する歯との間に汚れが溜まりやすくなっています。このため、汚れがたまりすぎて歯石がこびりついたり、ひどい場合には歯茎の周りが歯周病のような状態になってしまい、インプラントの取り替えを行う必要が出てきてしまうのです。
インプラント周囲炎はインプラントのメンテナンスで防ぐことができます。インプラントの汚れを落とすだけでなくしっかりと患者さん自身がメンテナンスできるように指導することが歯医者に課せられた役割です。患者さんが満足していただけるよう、しっかりとサポートをして行きたいと思います。