インプラントブログ

あごの骨が少ないとインプラント治療は受けられないの?

顎の骨とインプラントの間には密接な関係があり、インプラント治療を行う前にはこの骨の分量をしっかりと考えて治療を行わなければいけません。実は顎の骨が少ない場合にはインプラント治療を受けられないことがあり、必要に応じて骨を増やす治療を行うことがあります。顎の骨とインプラント治療との関係を一度皆さんにご紹介いたします。

 

インプラントを埋め込むのは下顎骨という下顎にある硬い骨と、上顎骨という上顎の骨です。これらの骨には歯を支える歯槽骨という部分があるのですが、この歯槽骨は実は歯周病などの慢性的な歯の周囲の歯茎の炎症が原因で減少してしまうことがあるのです。このような状態になってしまうとインプラントを埋め込むのに十分な分量の骨を確保できないことがあり、歯医者は治療の際に非常に注意しています。下顎の骨の内部には細い管が通っていて、この管の内部には下歯槽神経という神経と下歯槽動脈・静脈という血管が走っています。この神経や血管を傷つけない様にインプラントを入れるのは非常に重要なことで、インプラントの治療を成功に導くためにはある程度の骨の厚さが必要になります。

 

上顎の骨も同様に注意が必要です。上顎の骨の内部には上顎洞という空間があり、歯槽骨の厚みが不足していると歯槽骨を突き破ってインプラントが粘膜を傷つけてしまうことがあります。このようなインプラントのトラブルを回避するためにも、ある程度しっかりと力に耐えるだけの骨の厚さがなければいけないのです。

 

このため、顎の骨が少ない場合には骨造成という治療を行って骨を増やしてから治療を進める必要があります。骨造成の治療を行うことでインプラントができないと言われていた患者さんがインプラント治療を受けられる場合も数多くあります。しっかりと不安なことを解消して適切な治療を受けるようにしましょう。