顎の骨が少ないとインプラント手術は受けられないの？
顎の骨が少ないとインプラント手術を受ける事ができない場合があるのをご存知でしょうか。インプランを埋め込む時には顎の骨の分量が非常に重要で、これは安全性の観点から欠かす事ができないポイントなのです。患者さんからするとなぜ重要なのかと疑問に思われるかもしれません。しかし、インプラントの治療を受ける時には顎の骨の内部にある重要な構造物との位置関係を考えながら治療を行わなければ患者さんに様々な負担をかけてしまう結果に繋がります。インプラントの手術と骨の関係について詳しくご紹介いたします。
インプラントを埋め込むのは下顎骨という下顎にある骨や上顎骨という上顎にある骨です。下顎の骨の内部には下歯槽神経という神経と下歯槽動脈・静脈という非常に重要な神経と血管が走っていて、この神経や血管は歯医者の治療に伴って傷ついてしまう事があり、注意が必要です。これらの神経や血管を傷つけないためにはまず、適切な位置関係の把握が重要で、CTなどを利用して知識を身につけておく事が求められます。また、上顎の骨の内部には上顎洞という空間があり、インプラントを埋め込む時にこの上顎洞にまでフィクスチャーというネジ状の構造物が入らないように気をつけなくてはいけません。インプラントを入れる時にはある程度骨の厚さを確保する事が重要なのです。また、噛む力というのは非常に強く、ある程度力に耐えるだけの骨の厚さがなければインプラントを埋め込んだ部分から壊れてしまう可能性があり、注意しなければいけないのです。
しかし、顎の骨の分量が少なくても諦める必要は全くありません。インプラントでは骨造成という手段を使って骨の分量を増やす事ができ、このような方法を利用する事でインプラントを埋め込むのに十分な骨の分量の確保ができます。骨造成の治療も手術が必要になるのですが、この治療を行うことでインプラントができないと言われていた患者さんがインプラント治療を受けられる様になります。骨の分量に不安がある方はしっかりと歯医者に相談をしてみましょう。