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奥歯がなくなると、動脈硬化のリスクが増えるってホント?

古くから歯と全身の健康との様々な問題が指摘されていて、歯が減ってしまう事で全身の健康にも悪影響が出るといった問題が指摘されてきました。しかし、この提唱は本当に正しいものなのでしょうか。しっかりと正しい知識を身につけなければ正確な情報を把握する事ができませんし、このような知識のためには専門的な実験や統計についての理解が必要になります。動脈硬化のリスクと奥歯の関係についてしっかりと理解しておきましょう。

 

奥歯がなくなると動脈硬化のリスクが高くなるという事が提唱される事がありますが、この情報を鵜呑みにしすぎてしまうのは非常に危険な場合があります。動脈硬化というのは血管の壁にコレステロールが沈着してしまう事で起こる血管のトラブルで、やがて血管にこびりついたコレステロールが石灰化してしまい、最終的には動脈の破裂や動脈瘤などの厄介な病態を招く事があります。

 

このような全身の問題と歯が関連するというのは確かに起こりうる事なのですが、本当に歯が原因となっているかは全く別問題です。奥歯を失ってしまう原因が歯周病などの疾患の場合には歯周病が原因となって奥歯を失い、同時に動脈硬化を悪化させる因子が歯周病の病変部から分泌されている可能性もあります。この他にも、歯を失ってしまうような生活習慣をしていた方が不摂生な生活を送った結果、やがて動脈硬化などの健康上のトラブルを抱えてしまったという可能性も指摘できます。

 

歯医者の情報は正確に読み取らなければいけません。情報が正しいか迷ったときには歯医者に相談してみましょう。